Pisanello

ピサネッロ

生没
1395年頃~1455年頃
出身
ヴェローナ近郊
没地
ローマ

概要

 ピサネッロは、14世紀から15世紀のイタリアの男性、画家、メダル作家。ピサネッロが制作した一連のメダルは、表面に横顔の肖像を、裏面にその制作の契機やモデルに関係のある象徴的な場面を表わす独特のもので、後代に大きな影響を与えた。
 古代の皇帝の胸像を浮彫にしたメダルの伝統も復活し、肖像メダルは急速に普及した。こうして、ルネサンス期においてイタリアの青銅芸術は頂点に達した。

作品

騎士と貴婦人 Cavaliere e Dama

作者
ピサネッロ
制作
1433~1438年頃
媒材
水彩
寸法
19,3 cm × 27,2 cm
所蔵
コンデ美術館

概要

 「騎士と貴婦人」は、ピサネッロ作の絵画。

外部リンク

 Wikipedia

参考文献

 『ルネサンス宮廷大全』

エステ家の姫君の肖像 Ritratto di principessa estense

作者
ピサネッロ
制作
1435~1449年
媒材
テンペラ、板
寸法
43 cm×横30 cm
所蔵
ルーヴル美術館

概要

 「エステ家の姫君の肖像」は、ピサネッロ作の絵画、肖像画。

別表記

 エステ家の公女

公式サイト

 Site officiel du musée du Louvre

外部リンク

 MUSEY
 Wikipedia

ランスロット物語 Storie del ciclo Bretone di Lancillotto

作者
ピサネッロ
制作
1436~1442年頃
所蔵
カピターノ宮殿

概要

 「ランスロット物語」は、ピサネッロ作の絵画、壁画。上部にイングランド王ヘンリー6世から授与されたSの首飾りが連なっているため、おそらくジャンフランチェスコ1世・ゴンザーガが注文。
 ピサネッロがマントヴァ公宮殿で活動していたことは、フィリッポ・アンドレアジとルカ・ファンチェッリがフェデリーコ1世・ゴンザーガに宛てた手紙によって証明されている。この手紙には「ピサネッロの間」の天井の梁が崩落したことが記されている。この部屋は新しい棟が建設された際に忘れ去られ、居住されなくなっていた。その後、フレスコ画は削り取られ、石灰で覆われた。

別表記

 Torneo-battaglia di Louvezerp

外部リンク

 engramma
 Wikipedia

聖エウスタキウスの幻想 La Visione di Sant'Eustachio

作者
ピサネッロ
制作
1438~1442年頃
媒材
テンペラ、板
寸法
65 cm × 53 cm
所蔵
ナショナル・ギャラリー・ロンドン

概要

 「聖エウスタキウスの幻想」は、ピサネッロ作の絵画。

別表記

 聖エウスタキウスの幻視

公式サイト

 The National Gallery, London

外部リンク

 MUSEY
 Wikipedia

参考文献

 『ルネサンス宮廷大全』

レオネッロ・デステの肖像 Ritratto di Leonello d'Este

作者
ピサネッロ
制作
1441年
媒材
テンペラ、板
寸法
28 × 19 cm
所蔵
アッカデミア・カッラーラ

概要

 「レオネッロ・デステの肖像」は、ピサネッロ作の絵画。

題材

 レオネッロ・デステ

外部リンク

 文化広報誌:SPAZIO
 Wikipedia
 Web Gallery of Art

チェチーリア・ゴンザーガのメダル Medaglia di Cecilia Gonzaga

作者
ピサネッロ
制作
1447年
媒材
青銅
寸法
直径8.4 cm

概要

 「チェチーリア・ゴンザーガのメダル」は、ピサネッロ作の鋳物。
 表面の胸像の周囲に刻まれた作者自身による銘文に「第1代マントヴァ侯ジャンフランチェスコの息女チェチーリア」の文言が認められる。裏面には、三日月がかかる山がちの風景の中に、右肩から下半身を覆う布をまとって岩に座って横顔を見せる純潔を象徴する女性像と前足を折り曲げて寄り添う毛足の長い一角獣が表されている。右端には、1447年の年記の入ったカルトゥーシュが認められる。
 ピサネッロの年譜には不明な部分も少なくないが、小佐野重利氏によれば、1442年以来裁判にまで至ったピサネッロマントヴァ侯ルドヴィーコ3世・ゴンザーガの関係の悪化と同時代のフェッラーラ侯の書簡から、1447年当時ピサネッロマントヴァから追放され、レオネッロ・デステの宮廷に迎えられていたと考えられる。そうすると、ピサネッロが1447年にフェッラーラに滞在中に制作されたと推定可能である。しかし、チェチーリア・ゴンザーガがキアラと改名し、クララ会修道女となって3年が経過したころにこのメダルが制作されたのならば、広い額と高く結いあげた髪、たっぷりとした長袖と胸の下で帯を締めたドレスが「エステ家の姫君の肖像」に類似するこの世俗的なチェチーリア・ゴンザーガ像には何か違和感を覚える。メダルの構想はチェチーリア・ゴンザーガが修道女となる前の1444年以前に遡るのかもしれない。

ルーヴル美術館所蔵

メトロポリタン美術館所蔵

銘文 表面

 CICILIA VIRGO FILIA GIOANNIS FRANCISCI PRIMI MARCHIONIS MANTUE

銘文 裏面

 OPUS/PISAN/I PICT/ORIS /M/CCCC/XLVII

題材

 チェチーリア・ゴンザーガ
 一角獣

公式サイト

 ルーヴル美術館
 The Metropolitan Museum of Art

外部リンク

 アンティークアナスタシア

イニーゴ・ダヴァーロスのメダル Medaglia di Inigo d'Avalos

作者
ピサネッロ
制作
1448~1449年頃
媒材
青銅
寸法
直径7.81 cm

概要

 「チェチーリア・ゴンザーガのメダル」は、ピサネッロ作の鋳物。

ナショナル・ギャラリー・ワシントン所蔵

題材

 イニーゴ1世・ダヴァーロス

別表記

 Don Iñigo d'Avalos, d. 1484, Grand Chamberlain of Naples 1449

公式サイト

 National Gallery of Art

外部リンク

 Wikipedia

本名

 Antonio Pisano

別表記

 ピザネロ、アントニオ・ピサーノ、Antonio Pisanello

外部リンク

 ウィキペディア
 Art cyclopedia
 Treccani.it
 Web Gallery of Art

参考文献

 『ミラノ―ヴィスコンティ家の物語』
 『読む年表・年譜 ルネサンス・フィレンツェ、イタリア、ヨーロッパ』
 『ルクレツィア・ボルジア―ルネッサンスの黄昏』
 『ルネサンス宮廷大全』
 『ルネサンスの女たち』
 『ルネサンスの華』

記載日

 2019年1月31日

更新日

 2024年12月9日