参考文献

■会田雄次・中村賢二郎
 『世界の歴史12 ルネサンス』河出書房新社 1989年
    非常に俗っぽい内容なので、ある意味初心者にはお勧め。いろんなこぼれ話みたいなものを例にとりながら話を進めていくのだが、これが不正確というか、かなり適当で読んでいて腹が立ってくる。無意味に日本の武将の名前を持ち出すのもどうかと思う。比較になっているならいいのだけれど、無駄にページを食っているだけ。詳細に拘らなければ、概観を掴むにはいい本ですが。

■朝倉文市
 『修道院——禁欲と観想の中世——』講談社現代新書 1995年

■ビルギット・アダム
 『——王様も文豪もみな苦しんだ——性病の世界史』瀬野文教訳 草思社 2003年

ダンテ・アリギエーリ
 『神曲』寿岳文章訳 集英社 1987年

■石井美樹子
 『中世の食卓から』筑摩書房 1991年

■巌谷國士
 『シュルレアリスムとは何か』メタローグ 1996年

■馬杉宗夫
 『——中世の聖なる空間を読む——大聖堂のコスモロジー』講談社現代新書 1992年
 『黒い聖母と悪魔の謎——キリスト教異形の図像学——』講談社現代新書 1998年

■ジャン・ヴェルドン
 『図説快楽の中世史』池上俊一監修 原書房 1997年

■江村洋
 『ハプスブルク家』講談社現代新書 1990年

■大澤真幸
 『社会学の知』新書館 2000年

■大場正史
 『西洋拷問刑罰史』雄山閣 1968年

■樺山紘一
 『世界の歴史16 ルネサンスと地中海』中央公論社 1996年
    図版が全てカラーなんです。しかもあのつるつるした紙じゃなくて、普通の紙で。これで2524円はお買い得。いくつかひどい間違いが見受けられるのが残念ですけど、これ一冊でルネサンスの全容を網羅できます。

■菊池良生
 『傭兵の二千年史』講談社現代新書 2002年

■桐生操
 『エリザベート・バートリ——血の伯爵夫人——』新書館 1982年
 『世界悪女大全』文藝春秋 2003年
    タイトルどおりの読み物。なので自分が興味のないところは読み飛ばしましょう。内容もタイトルどおり、参考文献を適当にまとめた感じで、表層的で、切り口も凡庸。

■河原温(かわはらあつし)
 『世界史リブレット23——中世ヨーロッパの都市世界』山川出版社 1996年

■木城ゆきと
 『銃夢(ガンム)』全9巻 集英社

■「銀英伝」研究特務班
 『「銀河英雄伝説」研究序説』三一書房 1999年

フランチェスコ・グイッチャルディーニ
 『フィレンツェ史』末吉孝州訳 太陽出版 1999年
 『イタリア史I』末吉孝州訳 太陽出版 2001年

フェルディナンド・グレゴロヴィウス
 『Lucretia Borgia』1874年
    書簡などに基づいた事実のみが書かれてあり、大昔の本とは言え、大変参考になる。

■小長谷正明
 『ローマ教皇検死録——ヴァティカンをめぐる医学史——』中公新書 2001年

■フランコ・サケッティ
 『ルネッサンス巷談集』杉浦明平訳 岩波文庫 1981年

■澤井繁雄
 『錬金術——宇宙論的生の哲学——』講談社現代新書 1992年

■塩野七生
 『コンスタンチノープルの陥落』新潮文庫 1991年
 『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』新潮社 1970年
    史実に基づいた部分も多いですが、あくまで小説として読みましょう。
 『マキアヴェッリ語録』新潮社 1988年
 『サイレント・マイノリティ』新潮社 1993年
 『サロメの乳母の話』中公文庫 1986年
 『愛の年代記』新潮社 1975年
 『ルネサンスとは何であったのか』新潮社 2001年
 『イタリア遺聞』新潮社 1982年
 『ルネサンスの女たち』新潮社 1969年
    第2章はルクレツィア・ボルジアと題されているにもかかわらず、ほとんどが彼女以外の人物にページが割かれており、たぶんこちらを先に書いたのだと思いますがほとんど『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』に繰り返される内容です。
 『銀色のフィレンツェ——メディチ家殺人事件——』朝日文庫 1990年

■澁澤龍彦
 『世界悪女物語』河出文庫 1982年(1967年)
 『玩物草紙』中公文庫 1986年(1978年)
 『毒薬の手帖』河出文庫 1963年

■マルチェッロ・シモネッタ
 『ロレンツォ・デ・メディチ暗殺』熊井ひろ美訳 早川書房 2008年
    文句なしに面白いのでお勧めします。訳がまずいとか言われていますが、確かにところどころそう思える部分もありますけど、私はそんなに気にはなりませんでしたよ。

アントーニオ・ジュスティニアーニ
 『Dispacci di Antonio Giustinian – I
 『Dispacci di Antonio Giustinian – II

■マリオン・ジョンソン
 『ボルジア家——悪徳と策謀の一族——』海保真夫訳 中公文庫 1987年

■須藤祐孝
 『マキァヴェッリ 忘恩、運命、野心、好機』無限社 1997年
    ニッコロ・マキアヴェッリの著作をテーマ別に訳出し、後半でその解説という構成。何十年も前の翻訳ではなく新たに訳されたもので、読みやすく貴重。テーマ別のまとめ方も分かりやすくなっている。またその解説は筆者の熱意が伝わってきて非常に面白いし、ニッコロ・マキアヴェッリという人間とその思想により迫ることができる。

■須藤裕孝・油木兵衛
 『読む年表・年譜 ルネサンス・フィレンツェ、イタリア、ヨーロッパ——サヴォナローラ、マキァヴェッリの時代、生涯——』無限社
    大型本で値段設定が厳しいので、個人で購入する人はそうはいなさそう。しかし、これだけ詳しい年表はこの本しかない。ルネサンス・イタリアの詳細な歴史が知りたければ、ぜひこの一冊。

■高階秀璽
 『ルネッサンス夜話——近代の黎明に生きた人びと——』河出文庫 1987年
 『ルネッサンスの光と闇——芸術と精神風土——』中公文庫 1971年

■中田耕治
 『メディチ家の人びと——ルネサンスの栄光と頽廃——』河出文庫 1984年
    この人の本はめちゃくちゃなので、初心者は読まない方がいいかと思います。他の本をいろいろ読んでから、参考程度にしましょう。史実に基づいているところもあれば、全くでたらめというか、間違っているところもありますので。昼メロが好きな方にはお勧めだけど。あと、常用漢字使ってよ。

■徳井淑子
 『服飾の中世』勁草書房 1995年

■西村貞二
 『——人と思想54——マキアヴェリ』清水書院 1980年

■オルソラ・ネーミ、ヘンリー・ファースト
 『カトリーヌ・ド・メディシス』千種堅訳 中公文庫 1982年

■浜林正夫・井上正美
 『魔女狩り』教育社 1983年

■原田宿命
 『ルネサンス舞踊紀行』未来社 2000年

■マリアーナ・フリジェーニ
 『ルドヴィコ・イル・モーロ―黒衣の貴族』千種堅訳 河出書房新社 1987年
    ぬるい。詳しくない人にとっては不親切、詳しい人にとってはぬるい。ルドヴィーコ・イル・モーロが卓越した政治家であったことを示そうとはしているようなのだが、これでは説得力がない。チェーザレ・ボルジアがほとんど出てこない時点でがっかり。

ヨハン・ブルカルト
 『At the Court of the BorgiaLondon, The Folio Society 1963年 Google Books
 『Pope Alexander VI and his CourtNew York, Nicholas L. Brown 1921年

■ヤコブ・ブルクハルト
 『イタリア・ルネサンスの文化』 柴田治三郎訳 中央公論社 1860年
    何を読んでも必ず持ち出される権威ですので、1回は目を通しておきましょう。スイス人なのに、ルネサンス時代のイタリアを賛美しまくっています。堅い内容だし、注釈もいっぱいなので、いくつかルネサンス関係の本を読んでからにした方がよいでしょう。

■セルジョ・ベルテッリ
 『ルネサンス宮廷大全』川野美也子訳 東洋書林 1985年
    まず人物名の表記が不正確。同じ本の中で表記ゆれがある。訳者は引用文については原文通りしたので表記ゆれがあるとは断ってあるけど、引用箇所でなくとも多数見受けられるし、カタカナの誤字が多い。図版とそのキャプションが所々に散りばめられているのだけれど、大きくずれたところにある。大きな間違いが幾つもある。私が興味を持っている時代も入っていますが、それよりちょっと下った時代の話の方が多く、あまり詳しく調べる気もないのでちゃんと確認がとれてませんが、例として挙げている事柄の信憑性は何となく疑わしい感じがします。画像の説明がなく、どこからの引用なのか全く分からない。最後の陰謀の箇所だけは面白かったです。君主を暗殺した時、なぜ民衆が叫び、死体の衣服を剥ぎ、市中引きずり回すのか。それは即位式の反転であり、象徴的な儀式なのだという結論はなるほどでした。

■マリーア・ベロンチ
 『ミラノ——ヴィスコンティ家の物語——』新書館 1956年
 『ルクレツィア・ボルジア―ルネッサンスの黄昏』河出書房新社 1983年
    ルクレツィアのことが知りたいなら、この本を読むべきです。相当分厚い本ですが、面白いのですぐ読破できてしまいます。しかし、時々おかしなところがあって、Google Booksで見比べると所々訳が間違っていることが判明し、ショックです。
 『ルネサンスの華―イザベッラ・デステの愛と生涯』悠書館 2007年(1985年)
    ロバート・ドゥ・ラ・ポールという架空の人物(恐らく作中における作者のうつし身)の手紙を交えながら、イザベッラ・デステの視点で語られる小説。あくまで小説なのでさらっと読めてしまいますが、具体的なことが知りたくて本書を手にする人には苦痛かも。訳もいまいちです。

■ジェイムズ・ホール  『西洋美術解読事典』高階秀爾監修 河出書房新社 1988年

■本城靖久
 『馬車の文化史』講談社現代新書 1993年

ニッコロ・マキアヴェッリ
 『君主論』河島英昭訳 岩波文庫 1998年(1532年)
    新しい訳文で読みやすいです。ニッコロ・マキアヴェッリ自身の文章が分かりづらい部分はありますが。すごいのは注解で、内容理解にかなり役立っているし、何だかやたら(普通の人にはどうでもよさそうな)細かくてマニアックなことまで丁寧に根気よく書かれていて、訳者の本気度には感心させられます。

■森田義之
 『メディチ家』講談社現代新書 1999年

■ジャン・リュデル
 『イタリア・ルネサンス絵画』文庫クセジュ 白水社 2010年(1996年)
    通勤時に読む文庫として購入しただけの本だったので、あまり内容には期待していなかったんですが、これまた参考にならない。タイトル通り全体の流れをまとめたものなのですが、変に難解な文章で、抽象的。図版が少ないのも痛い。分厚いけれど、文庫本の癖に1050円は高い。

Edoardo Alvisi
 『Cesare Borgia: duca di Romagna』1878年
    チェーザレ・ボルジアの究極本。たぶんRaphael Sabatiniのネタ本。こっちの方が超超超詳しいので併せて読むことをお勧めします。イタリア語なので私には細かいニュアンスが分からないのが難点ですが、これ以上詳しいのはないんじゃないかくらい細かい内容で、素晴らしいです。英訳があったらなあ。巻末に書簡の原文までついていて親切ですが、ラテン語とかで読めないのが悲しい。

Elizabeth Bemis
 『The Sword of Cesar Borgia: A Re-dating through an Examination of His Personal Iconography』2007年8月

Julia Cartwright
 『Beatrice d'Este, Duchess of Milan, 1475-1497』1899年 Project Gutenberg
    手紙の英訳や参考図書の記載はありがたかったのですが、肝心のベアトリーチェ・デステにもっと焦点を絞ってほしかった。

Jacopo Vincenzo Foscarini
 『Ragguagli sulla vita e sulle opere di Marin SanutoAlvisopoli 1837年

Miguel Batllori
 『La familia de los BorjasReal Academia de la Historia 1999年 Google Books

M・ベネット、G・ブラッドベリー、K・デヴリース、I・ディッキー、FG・ジェスティス
 『戦闘技術の歴史2 中世編』浅野明監修、野下祥子訳 創元社
    まあ分かってはいたんですが、ほとんどイタリアのことについては書かれてありません。取り扱っている時代もルネサンス以前の中世に関することが大部分です。イタリアの傭兵隊長同士の小競り合いなんて、戦史にとってあまり重要ではないのですね、悲しいことに。中世の戦争全般についての実際的なことが書かれてあり、写本の挿絵や、地図、イラストがあるので、視覚的にも分かりやすく面白いです。

Anne Carson
 『Eros the BittersweetPrinceton University Press 1986年

John R. Clark HallHerbert Dean Meritt
 『A Concise Anglo-Saxon DictionaryUniversity of Toronto Press 1960年 Google Books

Timothy J. McGee
 『Pompeo Caccini and EuridiceJournal Publishing Services

I・モンタネッリ R・ジェルヴァーゾ
 『ルネサンスの歴史(上・下)』藤沢道郎訳 中公文庫 1968年

Lauro Martines
 『April Blood: Florence and the Plot against the MediciOxford University Press 2003年 Google Books

Fabrizio Nevola
 『Siena: Constructing the Renaissance CityYale University Press 2007年 Google Books

Filippo OrlandoGiuseppe Baccini
 『Bibliotechina Grassoccia』1887年

Roberto Ridolfi
 『The Life of Niccolò MachiavelliRoutledge 2013年6月17日 Google Books
    ニッコロ・マキアヴェッリの人生の詳細が書かれているようです。しかも英語で。でも5千円以上します。

Patrizia Rosini
 『Casa Cesarini. Ricerche e documentiLulu.com 2016年 Google Books

Raphael Sabatini
 『The Life of Cesare Borgia』1925年 Project Gutenberg
    思ったほど詳しくなくてがっかり。ボルジア家に対する誹謗中傷がどんなに不当なものであるかを繰り返し力説していて、史実はその主張のために書かれているに過ぎない印象。タイトルに偽りあり。不正確な部分あり。

Nicholas Terpstra
 『Lost Girls—Sex and Death in Renaissance FlorenceJHU Press 2010年 Google Books
    ジューリア・デリ・アルビッツィを書く上で超参考になった本。でも、その部分しかまだ読んでいません。当時の捨て子にされた少女たちがどんな運命を辿ったのか、というようなことについて書かれてあるようですが、そんなわけであまり明るい内容とは言い難い。でも、そのうち読みます。そのうち。

Götz-Rüdiger Tewes
 『Kampf um Florenz: die Medici im Exil (1494-1512)』2011年 Google Books

■『新世紀ビジュアル大辞典』学習研究社 1998年

■『世界大百科事典』平凡社

■『世界・美術の旅ガイド3 北イタリア』美術出版社 1996年

■『世界・美術の旅ガイド4 南イタリア』美術出版社 1997年

■『Dizionario di Erudizione Storico-EcclesiasticaTipografia Emiliana 1844年

■『Documenti inediti tratti dal R. Archivio di Stato di FirenzeGoogle Books

■『Renaissance and Reformation, 1990Internet Archive

■『Römische Quartalschrift für christliche Altertumskunde und Kirchengeschichte

■『The Tragedies of the Medici

■未読
 『Isabella D'Este and Francesco GonzagaGoogle Books
 『Regesto dei documenti di Giulia FarneseGoogle Books
 『Michelangelo. Ediz. giapponeseGoogle Books
 『Caesar BorgiaGoogle Books
 『Papal GenealogyGoogle Books
 『Dukes & Poets in FerraraGoogle Books
 『The Tigress of ForlìGoogle Books
 『Venice, Cità ExcelentissimaGoogle Books
 『The Sword of Cesar BorgiaUniversity of Florida Digital Collections
 『Memoirs of the Dukes of UrbinoInternet ArchiveProject Gutenberg
 『The Malatesta of Rimini and the Papal StateGoogle Books